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生物に「どうしてお前はそうなんだ?」と問いかける。

飼育にオススメしたい淡水魚

 淡水魚は地味。それは言い逃れのできない事実です。しかし買い込めばメダカでもキレイな色合いになってくれます。また飼育して初めて魅力に気づくこともあります。

 そこで私が思うオススメ淡水魚を紹介します。飼育が簡単な種類をまとめました。 

 

一覧

①ムギツク

②ドジョウ

③ドンコ

④ヨシノボリ

⑤タイリクバラタナゴ

 

 

 

①ムギツク

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ムギツク - Wikipedia

から画像拝借。

 

・捕り方

 夏の川で水草が生えているところに下流から上流に向かって網を入れれば捕れる。網で水草ごとすくうのがコツ。

 

・感想

 コイ科。つまりコイの仲間。横に走る黒い線が特徴的(成熟個体になると消える)

稚魚は各ヒレがオレンジ色で華やか。口元に1対2本の口ひげがピンッ、と生えていて可愛らしい。

 雑食性なのでなんでも食べる。

人工飼料をあげるとコツ、コツ、と音を鳴らしながら食べるのがかわいい。ただしミナミヌマエビは食べてしまうことがあります。

 水槽内ではレイアウト次第で中層にも低層にも行く可能性がある。しかしあまりに狭い場所をつくると、挟まったまま死んでしまうこともあるので注意します。びっくりしたときにブスッと突き刺さるようにして入ってしまうからです。

 

 

・おいしい

 食べることができる。味は淡泊。味付けナシではおいしくないです。醤油や塩をつけて食べるほうがいい。地方では佃煮などにされるがごくわずかだとか。

 最近数が減ってきているので、食べるために捕るのはやめておいたほうがいいかもしれません。

 

 

 

②ドジョウ

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ドジョウ - Wikipedia

から画像拝借。

 

・捕り方

 あまり流れが速くなく、泥が堆積しているところに網を突っ込みます。運が良ければ泥ごと網に入っています。目が良ければ頭だけ出しているのが見えます。

見つけたら後ろから泥ごとゆっくりとすくいます。

 経験的にスジシマドジョウが多いが、カラドジョウ(要注意外来生物)も多い印象。

 

・感想

 5対10本のひげが可愛らしい。砂などを入れると顔だけを出す。かわいい。目をつむる動作がかわいい。細い管に群がってギュウギュウになっているのを見て癒される。

 死んだように寝る。焦る。心臓に悪い。水流に流されていて「死んだか…」と思うと動き出すので飼い主を心配させます。

 太ると貫禄が出てきます。

個人的に関取や親分と名づけることが多くなります。

 エラでも腸でも呼吸ができるだけに、底砂をキレイにしておく必要があります。潜る姿を見なくていいならベアタンク(底砂を何も入れない)でもOKです。そうすればひげが傷つくのを防げます。

 

・おいしい

 個人的にはてんぷらでカラッと塩で食したい。よく言われるどぜう鍋などは触感が少し気に入らないですね。うなぎと同じ感じですが、なんとなく。

 

 

③ドンコ

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ドンコ - Wikipedia

から画像拝借。

 

・捕り方

 水草をすくう場合では入らないことが多い。砂利や泥ごとすくうことで捕らえられる。砂利の部分なら網をガリガリと傷つけるくらい底をさらうようにします。2~3センチの稚魚の場合、エサの確保が難しい。5センチくらいからなら、メダカやエビもよく食べます。

 

・感想

 頭が大きいのが特徴的で、分厚い唇がチャーミング。ただし肉食で大食漢なので、コンスタントに生き餌をやるなら、ショップでメダカなどを仕入れたほうが良いかもしれない。

 とはいえミナミヌマエビも食べるので、いらぬ心配かもしれません。ミナミヌマエビに人工飼料を食べさせて、それからすぐにドンコにやれば、バランスのとれた栄養補給ができます。それだけでは物足りないとは思いますが。ですので、まずは生き餌をピンセットから与えるのに慣れさせます。それから人工飼料をピンセットで与えると食べてくれます。

 いろいろなものをあげて、捕らえるのを観察したくなります。

 成長が比較的早めで、飼育する実感を感じやすい種です。ただ口が大きいので同居は難しいでしょう。単独飼育が基本です。

 夜行性で縄張り意識を持つので、この点でも単独飼育が好まれます。

 水質汚染やコンクリート舗装で数が減りました。

 

・おいしい?

 食べたことはありませんが、おいしいらしいです。期待。

 

 

 

④ヨシノボリ

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ヨシノボリ - Wikipedia

から画像拝借。

 

・捕り方

 泥や砂利ごとすくうと入っている。個人的には昔より数が減った気がする。ハゼ科自体は多いんですがね。網に入ることが少ない。網をよく見ている。

 

・感想

 キリッ!とした目つきと分厚い唇が特徴的。胸びれを使ってチョンッ!と立つ姿が凛々しい。種類によって色彩がバリエーション豊かでコレクション性があります。

 ほぼ肉食。ミナミヌマエビを食べる。繁殖期は縄張り意識が激しくなるので、同居させる個体は選定が必要。ヨシノボリをメインにした水槽を作りたくなります。ただ縄張り意識が強いので同種を多数飼育するのは隠れ場所を多く作るなどを意識したい。

 エサとして捕らえて、「なんだ食べないな…」と思いながらザリガニと同居させていたら、ある日見たら頭だけになっていたのを思い出します。すまなかった。

 

・おいしい?

 食べられるらしいのですが、あまり食べる部位がないような。

 

 

 

⑤タイリクバラタナゴ

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バラタナゴ - Wikipedia

から画像拝借。

 

・捕り方

 網では難しいと思います。魚キラー(商品名)などを使ったほうが手っ取り早いです。入ったら出てこれない仕掛けです。大きいペットボトルを使えば自作もできます。詳しくはご自分でどうぞ。

 

・感想

 一番多くかかるのはタイリクバラタナゴ。要注意外来生物であり、日本の侵略的外来種ワースト100に入っている悪名高い種。よく似ているニッポンバラタナゴ(絶滅危惧ⅠA類)と交雑しているのが原因です。

 しかししっかりと飼育すればそんなことを忘れさせるくらいの色彩になります。タイリクバラタナゴはパステルカラー調の線が走る。タナゴ類は飼えば飼うほどキレイになっていく種が多く、それが醍醐味になっています。

 水槽を手っ取り早く賑やかにしたいならこれが一番。しかしタナゴ類は貴重な種類もいることをお忘れなく。二枚貝に産卵するので繁殖は難しい。

 

・おいしい?

 から揚げや佃煮として食べるそうですが、食べたことがありません。いつか食べてみよう。

 

 

 

終わりに

 淡水魚は渋い。だがそれがいい。気軽に飼える種類も多いので、

  • 熱帯魚飼育をしたことがないから手始めに。
  • あまりお金をかけたくないけど飼育はしたい。

などの場合飼育を検討できますね。

 他にもアブラハヤとか、オススメできる淡水魚は多くいます。捕まえた魚を調べるのも楽しいですよ!

日本の夏は淡水魚で涼し気に。