これより自然界に入る!

生物に「どうしてお前はそうなんだ?」と問いかける。

本、読み終えた。田口哲『フィールドガイド 淡水魚識別図鑑:日本で見られる淡水魚の見分け方』

 

 

途中で読了しました。

理由は以下で。

 

良いポイント

・著者の思い出がところどころで語られる。

共感が持てます。

見逃さないためについ全種・全ページを読んでしまう、ようでした。

 

 

 

悪いポイント

・飼育下の写真が多い。

「フィールド」で「識別図鑑」と銘打っているのに、自然環境下にできるだけ似せようという努力が見られないし、自然化の写真は判別が付きにくいものが多いです。 

強いてよく言えばワイルドです。

 

・生息域の表示に疑問を感じる。

え?と思う分布域が多々ある。

滋賀県だけどいたよ?普通に、と思いました。

これが本当に2014年3月21日発行の本なのかどうか。

私が同定を間違っているのでしょうか?

そうだとしてもしっくりきません。

 

 ・この本で完全に識別できるとは思えない。

種ごとに近縁種がいるものですが、見分け方や類似点が載っていません。

生態・食性などが載ってはいますが、「ヒレが云々」などという記述がない。

あったとしても目立ちません。

「フィールドガイド」とも「識別」とも言いにくい仕上がりだと思います。

 

・まとめ

納得いかない部分を取り上げて残ったものは、思い出と写真です。

この本は著者の思い出を読み、写真を眺める本です。

淡水魚図鑑は他にもいろいろあります。

図鑑選びのの注意点としては「たくさんの人が関わって製作されている」ことが一番わかりやすい目安だと思います。

他には生物学系の本を多数出版していたり、単純に有名出版社ものであるかなども留意すべき点です。

どの学問領域にもいい加減な本はあります。

選び取るのは消費者です。