アリさんごめん。
台風に備えて、外に置いてある物干し竿の土台(下がコンクリートのやつ)も寝かせようと持ち上げた。
するとアリの巣があった。
大量のアリたちが、急に巣を暴かれて慌てふためいていた。
2つの土台、両方に巣があった。
アリの種類は違ったようだが、詳しくは調べなかった。
そして一番驚いたのは、土台の裏側にアリの卵がビッシリと着いていたことだった。
物干し竿がアリの巣の一部になっていたなんて知らなかった。
「あぁ、ごめんな…」
しばらくしてから様子を見ると、再び驚いた。
あんなにたくさん着いていた卵が跡形もなく消えていたのだ。
まだ雨は降っていなかったので、巣の奥深くに卵を避難させたようだ。
アリすごい。そしてごめん。
アリは人間社会でも役立っている。
アリがどうやって外界で最短ルートを見つけるかという観察によって、人間社会の様々な面で役立つ「最短ルート」を確立するという成果もあった。
キノコを栽培するアリや子育てを他所に任せるアリなどもいる。
アミメアリという頭部が網目模様の面白いアリもいる。
庭にいるアリにも学ぶべき世界がある。
私は植物ポットにアリがいても気にしない。
全て巡りめぐるものだという自然感があるので、それを塞きとめることをよしとはしないのだ。
今日もアリはどこかで協力して大きいエサを運んだり、卵の世話をしているのだろう。
そう思うと、なんだか心がポカポカしてくる。
台風が過ぎたらまた会おう。