本、読み終えた。井上浩『コケ(フィールド図鑑)』
目次
1 人里のコケ
2 常緑樹林のコケ
3 落葉樹林のコケ
4 針葉樹林のコケ
5 高山のコケ
コケの図鑑は学術的な記述が多い本が大半です。
この本もそのような傾向があります。
コケの初学者向き
朔、朔歯、全縁、中肋、乳頭、背片、腹葉、帽、包葉などの特徴が記述されており、おおよそのコケの特徴がわかるようになっています。
ところどころのコケには簡単なスケッチもありがたいです。
とはいえ、これで趣味を超えたハイレベルな同定作業ができるというものではありません。
上記のコケの学術的な特徴は学術的に利用するものではなく、自分の身近なコケの特徴をインプットする情報専用として捉えるのが適当だと思います。
アウトプット(同定作業)するのは別の文献も必要です。
私も初学者ですが、これだけでは同定できたかどうかかわりかねます。
ハンディ―タイプとしては一番
この本はただの図鑑ではなくフィールド図鑑です。
フィールドワークとして携えるコケの本としてコンパクトにまとまっており、出かけるならこれをポケットに絶対に入れておきたいです。
同定はできないまでも、何かしら似た種類のコケが掲載されているため、作業に取り掛かりやすいと思います。
そして本格的な同定作業は自宅で、図鑑も家にあるもので、という流れの中で役立つのがこの本でしょう。