これより自然界に入る!

生物に「どうしてお前はそうなんだ?」と問いかける。

クロゴキブリの赤ちゃんと、ケナガコナダニの観察

 クロゴキブリの幼虫と言えば赤い色をしている。

しかし赤ちゃんとなると、ダンゴムシやワラジムシと見間違う人もいるかもしれない。

幼虫には大抵会えるが、赤ちゃんはなかなか貴重である。

先日カーテンに引っ付いていたのを捕獲したが死んでしまった。

なのでそれを観察する。

 

まず頭から。

こうしてみるとかわいくない?

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胴体

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裏側。足の部分。

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 もう一つはケナガコナダニ。

イエダニはネズミなどに寄生している。

ダニは湿ったところに出るとよく言うが、その理由はダニのエサがカビであるということにも起因する。

またケナガコナダニは家にある食べ物を食害するので注意が必要だ。

 ケナガコナダニやチャタテムシが多くいると、それらを食べるツメダニが発生する。ツメダニは人間を含め犬猫にも咬みつく例がある。

 つまり我が家はコナダニ、イエダニ、ツメダニがいる可能性がある。

秋口になってケナガコナダニが大量発生したので捕獲してそれを観察する。

 

見ての通り毛が長いので、ケナガコナダニ。

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 コイツはセロハンテープでくっ付けて生け捕りにして観察したので、観察中も足をジタバタ動かしていた。

どうしてこんなに小さい奴に足がついていて、意思があるようにクネクネ動くのだろうか?

不思議とともに感嘆する。

 

 

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2017/11/10放送の『金スマ』におけるハチ駆除の方法について

 お風呂から上がるとテレビ番組でハチ駆除をしていた。

ハチの子を食べるために、巣に対して薬剤使用はしないようだ。

使っていた道具は防護服、脚立、ヘラ、ゴミ袋。

 

 ぶっちゃけ道具が全然足らない。

薬剤を使用しなくてもできることはたくさんある。

薬剤を使用せずにできるだけ安全に巣を取り除く方法は以下の通りだ。

  1. 活動が遅くなる、あるいは気温が下がる夜に行う
  2. 脚立を使って巣の近くまで行ったら、巣の出入り口に草などを突っ込む
  3. ゴミ袋を巣にかぶせる
  4. ゴミ袋が巣の上部までスッポリ覆えたらノコギリを使用して巣を切除する。手でゴミ袋の口を絞れていたら、なお良い
  5. 取り損ねた巣の部分をノコギリやヘラなどで完全に削り落とす
  6. すぐにゴミ袋の口を縛る
  7. 周辺をうろつくハチ、および戻りバチを駆除する
  8. ゴミ袋を丸ごと冷凍庫へ入れる

以上が安全に薬剤不使用で巣を取り除く方法だ。

 

 

 では番組内ではどうだろう。

元害虫駆除業で働いた経験から気になった点を挙げてみよう。

  1. ノコギリを持っていない。ハチの巣は非常に頑丈で、ヘラなら勢いよく殴りつけるようにやらないと取れないだろう。事実番組内での切除もかなりの部分が家屋の木材に残っていた。根元が硬すぎて諦めたのだろうと容易にわかる。樹脂を練り固めたものなのだから、硬くて当然である。ハチもどこを強い強度にすればいいかわかっているのだ。
  2. ハチを全て駆除しきれていない。番組内では巣をゴミ袋に入れ損ねて落下した。結果大量のハチが周辺にバラまかれた。キイロスズメバチは非常に好戦的で危険である。その後巣周辺のハチに薬剤を噴霧していたが、ハチをバラまいている時点で効果が薄い。
  3. また、戻りバチと言って、駆除している最中に帰ってくるハチもいる。巣を切除してもその欠片が少し残っていたら、ハチたちは協力してまた巣作りを始める可能性が大きい。薬剤噴霧中にナレーターが「家主に危険が及ばないためにも許しておくれ」みたいなことを言っていたが、本当ならもう手遅れである。時には巣を切除してから30分くらいハチが戻ってこないように薬剤を噴霧し続けることもある。それらができて本当の駆除である。

 

 つまり、本当なら周辺住民に多大なる被害が出ていた事案であり、非常に危険である。

命をかけた?慰謝料をかけた、の間違いではないのか?

「専門業者云々」とテロップが流れていたが、その専門業者は無責任なことこの上ないと思う。

 「駆除程度なら大丈夫」

そういって死亡した事案は仕事をしている最中でもたくさん聞いた。

せめてテレビ番組くらいはしっかりとした方法を見せてくれ。

『鉄腕ダッシュ』のほうが何百倍もよかった。

言う必要もないだろうけどね。

本、読み終えた。土屋智哉『ウルトラライトハイキング』

 

 

本書目次

書斎にて

01 歴史

02 哲学

03 原則

04 日本の流儀

トレイルにて

01 運ぶ、泊まる

02 歩く、着る

03 食べる、飲む

04 気遣い

 

本記事目次

2011年刊行の文庫化

登山におけるライト

登山初心者も参考にしやすい

 

 

2011年刊行の文庫化

 

 アメリカには三大トレイルがあるらしい。*1*2

  1. Pacific Crest Trail (PCT:4200km)
  2. Continental Divide Trail (CDT:4700km)
  3. Appalachian Trail (AT:3500km)

 

私が住む滋賀県にも高島トレイルという長距離トレイルが整備されている。

全長約80kmだ。

全山行が歩きなら1週間は要するらしい。

アメリカのトレイルがどれほど広大かよくわかる。

特にPCTとCDTはアメリカを縦断するトレイルだ。

その道を重い装備で行くのは苦行だろう。

 エマという70歳に近いおばあちゃんは上記のATを3回もスルーハイクに成功したという。

しかも荷物は水を含めて9キロ以下。

驚愕である。

現代日本においても9キロ以下というのはせいぜい2泊くらいが限界では?

 後には装備を減らすことに対して思想的な思惑を持って実践するレイが登場し、ウルトラライトハイキングのムーブメントを巻き起こします。

本書はそのような軌跡を前半で追い、現代でできる軽量化のノウハウを後半で知ることができます。

文庫化されてとてもコンパクトになりました。

本文は200ページもありません。

 

 

登山におけるライト

 

 個人的にライトハイキングはギアの軽量化を図ること。

ギアを買い替えたりします。

 で、ウルトラライトハイキングになると「このギアはこれにも使える。じゃぁ、あのギアは持って行かない」というのが具体的な表現になるのかなと思います。

つまり専用ギアという捉え方をしない。

登山をしていると必要に迫られて「これでいけるんじゃね?」という発想が浮かぶ時があります。

靴のソールが剥がれたときや布が破れたときのためにダクトテープなどを持っておく人も多いはず。

 真似できるかどうかは経験次第だが、アメリカではポンチョをレインウェア、タープ、桟敷、テントと様々なことに転用するらしい。

これはアメリカだと必ずしもトレイルが稜線上にあるわけではなく、むしろ低いところに道がある場合が多いかららしい。

日本だと稜線上にあることが多く、景色が良い代わりに風がキツい。

ポンチョだと下からの風でめくれあがってしまう危険がある。

日本ではどこでもポンチョというわけにはいかない。

だが参考になる。

 もう一つは朝の寒さを防ぐために寝袋を肩にかけて行動を開始する人もいるらしいということ。

日本でそんなことしたら目立って仕方ないだろう。

アメリカのトレイルはそんなことができるくらい強風がないのだろうか?

そういう工夫をできる自由さと寛容さ、日本にも少し欲しい。

 日本の山岳系雑誌を見ると、まだギア毎の重さを重視している。

だけど軽いから良いってわけではもちろんない。

頑丈なら気にせずガシガシ使える。

どれを軽くするのが自分に合っているか見極める必要がある。

悪天候でも行く人ならウェアは機能性重視、料理好きな人も右に同じ。

そう思うとウルトラライトハイキングは奥が深い。

「なぜ自分は登るのか?」という答えにも行き着きそうだ。

ウルトラライトハイキングは思想的な取り組みでもある。

 

登山初心者も参考にしやすい

 

 本書の前半はウルトラライトハイキングの歴史や思想といった内容だった。

後半は最近登山を始めた方にも読んでもらいたい内容だった。

ギア一つ一つにおける基本的な説明とライトにするための工夫が書かれているからだ。

ゴアテックスを盲目的に信頼していないか?

もしくは防水透湿性の科学的原理を知らないでいるのか?

そういったことにもわかりやすく説明がある。

今後のギア選びにも参考になる良いコンテンツだと思った。

 

 登山であれもこれもはできない。

登山のバックパックで大きいのは80リットルくらいだ。

巨大である。

外に出るのに、もったいない。

それで疲れるくらいなら、転用する方法を考えよう。

無理のない範囲でね。

 

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